2022年10月25日

阿波レポ【2022久米川阿波踊り大会】






毎週大会の続く、2022年10月の首都圏、先日の土日は連ちゃんで阿波踊り見に行きました。

秋になって気候が穏やかになり、体調も真夏に比べてだいぶ良いこの頃、「コロナが落ち着いてる今じゃなきゃ行けないかも」とも思い、ちょっと頑張って毎週末おでかけしてます。先週は、運よく当たった座・高のお芝居(めちゃ良かったぁ〜💕)に行ったので、祭の現場には行きそこないましたが、その分、この土日にはりきってしまいました。

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土曜は久米川まで行きました。
西武新宿線はここ10年くらい都立家政より先に行ってなかったような気がします。復活した久米川大会に行くのは、実はこれが初めてです。まあ、ずっとみたかと日程被ってたからねぇ・・・。

以前、久米川駅ロータリーを中心に開催してた時代は、毎年見に行く会場のひとつでした。むさし葵連や飛舞枝を始めて見たのもここだったような・・・。駅も商店街も、変わってた所、変わらない所両方感じて、懐かしくもあり、新鮮でもあり、隅から隅まで歩きながら楽しみました。ロータリーを照らすでっかい照明器を見た時、「これぞ、久米川だあ〜」って思いましたよ。

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そう、ここ久米川の阿波踊りは、かつて一度完全になくなってしまった時代がありました。リーマンショックの頃でしたから、協賛金集めも含め、商店街の財政が苦しくなって、長年続いてきた祭を廃止するところが他にもいくつも続いた時代でした。

最後の30回大会から4年ほどたった冬、地元久米川連の若い世代の人たちが中心となり、「久米川阿波踊りを復活させよう!」という声がネットに上がるのを見ました。機運が急激に高まったのか、4年間暖めて準備してたのかは、部外者にはわかりませんでしたが、一度完全になくなってしまったイベントをゼロから立ち上げることは、容易ではないのは知っていました、公民館等を借りて開催するイベントと違い、公道を交通規制して開催する「祭」の場合、商店街の皆さんや町の人たちの理解協力だけでなく、行政や警察・消防等と交渉しながら、いろんな認可も取らなくてはいませんから。

何より、協賛金・助成金を集められるのか・・・・行政に助成金要望書を出すには、予算の議会が始まる前じゃないと間に合わないし、震災直後で復興ままならない時期だというのに、そんなに気前よく協賛金出してくれる企業などが見つかるとも思えず、まだ「クラファン」なんて誰も知らない頃だし・・・・傍から見ている立場では、正直、1年以内の復活は無理じゃないか、と、やや冷ややかな目で見守っておりました。

が、久米川阿波踊り大会を復活させる会 ⇒ のちの久米川阿波踊り大会実行委員会の皆さんは、何をどうしたかはよく知りませんが、そこからほんとーによく頑張られたのでしょう。大会主催してた商店会を動かすのはやはり難しいものがあったようですが、駅前からすこし引っ込んだ商店街の皆さんの協力と協賛を得ることができてから、話は急展開に進んでいったようです。とはいえ、本番までの短い期間に、関係者の皆さんは、きっと目まぐるしい準備に駆け回り、頭もたくさん下げられたのだと思います。

そして、なんだかんだと、その年の夏に大会復活させてしまいました。

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復活初年こそ、小さな商店会ひとつ、2ブロック分の路上で、6連の参加でちんまりした開催となりましたが(そうはいっても、東村山市のゆるキャラさんまで呼ぶに至ってました)、その翌年以降、徐々に協力商店街を増やし、踊り場を開拓し、3年後にはとうとうかつての大会メイン会場だった久米川駅前ロータリー会場をも取り戻し、めでたく、ふたつの西武線沿線の駅を結ぶ、中規模大会の形を整えたのでした。

こんなに短期間に、ここまで町や行政やバスやタクシーや鉄道駅も巻き込んで、祭を育てるに至れたのは、ひとえに、実行委員会を始め地元連、商店街、ボランティアの町の皆々さんほかの連携と努力と地元愛があったからだと思います。復活した祭を喜ぶ皆さんの姿が、その周りの人たちに次々伝播していかなければ、こんなに大成功にはなりませんから。復活後、毎年毎年運行の試行錯誤を繰り返してきた様子を見ても、皆さんが、よりもっと良い祭にしていこう!という気概に溢れていることの表れだと思ってます。

そんなことを思って見上げた、ロータリーのでっかい照明器は、皆さんのこの10年を象徴するシンボルのように見えました。再びこの照明器を見上げる日がくるとは、10年前は全然思ってませんでしたよ、マジ。

コロナ禍がなかったら、今年は復活10回目、通算で40回目の記念大会になったのにねぇ〜。大会廃止にも、コロナにも負けずに再復活した久米川阿波踊り大会、これからも影ながら応援してます。

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と、阿波レポじゃなくて、「久米川阿波踊り物語」みたいになってしまいましたね。

なので、最後にひとつ感想を・・・・とってもえこひいきの強いレポですが、言及してない連の皆さんの踊りもしっかりじっくり見て、楽しませてもらいましたからねー。



今回、一番「見られて良かった」と感じたのは、照明器ではなくw、「北浦和阿呆連」でした。

2022久米川阿波踊り北浦和阿呆連.png


首都圏も、いまや阿波踊り連の数が100や200じゃすまないくらいあるように思います。徳島有名連と繋がってる連や、より良い踊りを目指して日々精進に励むストイックな連もあれば、なんというか「参加すること意義がある連」的な企業連や団体連もあります。地元の人たちが集って年一回の祭をアットホームに楽しむ「盆踊り感覚の連」とか、最近は減ってますが、とくしまでいうと「レレレの連」とか「ホルスタイン連」みたいにお茶目系に振り切ってる連なんかもあります。その辺の幅の広さはたぶんとくしまと同じ。

ローカルエリアの主催商店会等所属の連の多くは、20世紀の頃は、技術的な部分の追求とか、有名連みたいに本格的なの目指すとか、競って上手くなろうとする、みたいなベクトルはあんまり大きくない感じの所が多く、「魅せる踊り目指します」というより、「みんなで楽しく仲良くやれれば細かいことはいいじゃない」なノリでした。それはそれで、温かいほんわかした良さがあって、阿波踊り連の在り方としてはぜんぜんアリだと思ってます。

が、ここ10年くらいの間、ほんわか仲良し路線だったと思ってた連が、ある時とっても上手になってて、組踊りなんかもすごく完成度高いものを披露してて、びっくりすることが増えました。いや、ほんと、最近どこもほんとに上手になってきてると思います。

最近なかなか大宮まで行けなかったので、高円寺流し以外で久々に見た「北浦和阿呆連」も、そんなびっくりさせられた連でした。

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ごめんなさい、失礼な言い方だったら申し訳ないっす。確かに、踊り子さんも鳴り物さんも、技術的にはまだ課題多いだろうし、そんなすっごい上手な連ではないかもしれませんが、緩急いろんなアレンジを工夫して、笛ソロでスローの女踊りとかしっかりやってて、ちゃんとそれやってもいい段階の技量にも達してて、普段からそういう練習も積んでるのがちゃんとわかる踊りでした。

中でも、ちびっ子がすごい、いい顔していい踊りしてるんです。法被おどりの2人構成、大きいお姉さんと小学生バージョンとふたつやってましたが、小学生の2人の目の引かれ加減が、すさまじい・・・・しっかり顔上げて、満面の笑顔で、大きな声で、キメキメ加減も堂々として自信に満ちてました。

私、人間でも動物でも、滅多に子どもかわいいとは思わないほうなんですけど(怪獣フェチなんだもん・・・💦)、もうマジ「かわい〜い」って思いました。もう完全にアイドルみたいでした。

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「華のある踊り子さん」て、時々います。もう持って生まれた才能としかいいようがないけど、誰もがついそっちに目が行って、いるだけで場が華やぐ人・・・・二人の小学生のうちのひとりの子、たぶんそういう子なんだと思いました。もう彼女見るのに夢中になってて、写真撮る手も止まっちゃってました。

久々にいいもの見つけた感じ。他の連の皆さんには申し訳ありませんが、彼女見られただげで、実はもう十分お腹いっぱいになりました。いや、ほんと、行って良かった。。。

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さいたま市エリアの連が、三多摩地域まで来るなんて、初めてかもしれません。全会場組踊りタイムになる大会って、お客さんの人垣のボリュームが、如実に連の人気度を表してしまうところがありますが、今回、北浦和阿呆連を囲む人の数は、ひときわ少なかった・・・たぶん地元民でこの連知ってる人、ほとんどいなかったのでしょう。それが、すごくもったいないと思いました。

北浦和阿呆連さん、ほんわかアットホームな雰囲気も味わい深い連なので、あんまりストイックに練習ガチガチには、正直なってほしくはありませんが、子どもたちのめちゃめちゃ楽しそうなどや顔が失われない方向で、ますます精進に励んでくださいませ。




と、長いレビューになってしまいました。ここまで読んでくれた人、ありがとうございます。




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冒頭の動画は、久米川連(雲雀連もいっしょ)の流し踊り。

この連も、元は商店街の連でした。ちびっ子たちの久米川銀座連の頃から思えば、実にいろんな方向にトライを重ねながら、変遷してきた連です。いっとき、腰パンならぬ「腰帯!?」ブームが来た時は、そりゃあもう、見ててハラハラしましたがw、着付けすっごくきれいになってて、それがとっても嬉しい見る阿呆でした。









posted by にわこやま at 20:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 阿波踊り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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